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中橋通信

中橋通信vol.13 不織布研磨材

ナイロン不織布に砥粒を含浸させました

主に研磨に用いる不織布研磨材は、6-6ナイロン不織布に研磨材であるアルミナや炭化ケイ素をコーティングし、ウレタン樹脂やフェノール樹脂で固めたものです。特徴を①音が小さく、振動も少ないため安全に作業ができます。②オープン構造のナイロン不織布でできているため、目つまりが少なく、長い時間安定した作業ができます。③基材に厚みと弾力性があるので部分的な深い傷が入らず、一定の研磨力が持続します。④水や油に変化しない構造を持っており、乾式でも湿式でも使用できます。

このような特徴を生かし、基材を加工してオープンバフ状で用いたり、ホイール状とし回転させて使用するタイプが一般的ですが、シート状でも仕上げ用やクリーニング用に用いられます。

(株)片桐商会では、(株)ノリタケコーテッドアブレーシブ(NCA)製の『ファブリック』を扱っていますので気軽に相談ください。

中橋通信vol.12 CBNホイール

ビトCBNホイールとは?

CBNホイールには、ビトリファイド、レジン、メタル、電着の4種類の結合剤による製造が可能であり、今回は、特にビトCBNホイールについてお話しします。

ビトCBNホイールは、1971年に世界に先駆けてノリタケカンパニーが実用化したホイールです。

CBN砥粒をビトリファイドボンド(磁器質結合剤)で固め、その特徴である有気孔構造により切れ味に優れ、CBN砥粒の効果により高能率加工を行うことが可能です。砥石を取り付けたままの機上でツルーイングやドレッシングができるホイールで、高集中度のホイールにはロータリードレッサーがお薦めで、低集中度のホイールには単石ドレッサーでも十分です。

また、ビトCBNホイールで研削した被削材の残留応力が低く抑えられることも特徴的です。

近年では、ビトCBN砥石を使うことを前提とした研削盤も発売されていますが、これまでお使いの研削盤で、一般砥石からの置き換えについてもドレッシング方法を含めてご相談に応じますので、声をかけてください。

中橋通信vol.11 CBN工具について

CBN(ボラゾン)とは?

ボラゾン(CBN)とは砥粒の種類で、米国G.E社で開発されたもので、ダイヤモンド砥粒に次ぐ硬さを持った砥粒です。

研削砥石は研削中に砥粒と加工物の間に瞬間的な高熱を発します。ダイヤモンド砥粒は炭素であり、可燃性であり、600℃から炭化が始まります。又、炭素は鉄と化合しやすくダイヤモンドの炭素原子が鉄に吸い込まれるので鋼の研削には不向きですが、ボラゾン(CBN)は空気中で1200℃まで熱安定性がある上に、鉄と化学反応を起こさない性質を持っています。

一般的にHRc50以上の各種焼き入れ鋼材を切り残しなく研削できます、研削熱が低いため、ボラゾンホイールで研削した材料は加工変質層も残留応力も少なく、特に工具の場合その性能が向上し寿命が延びます。

一般砥石からボラゾンホイールへの切り替えの相談にも応じます、お声をかけてください。

中橋通信vol.10 ツルーイングとドレッシング

砥石のツルーイング・ドレッシング

砥石にドレッサーをかける場合、目的は二つあります、ツルーイングとドレッシングです。ツルーイングは、『芯出し、振れ取り』と呼ばれ、①砥石を機械に取り付けた状態で外周フレを取り、同心円に近づける。②崩れた砥石の形状を修正する。③加工方法に合わせ砥石の整形を行う場合です。ドレッシングは、『目直し、目立て』と言われ、①砥粒の突き出し量を調整する。(ボンドを後退させる)②砥粒の切れ刃を調整する。(砥粒をカットする)③砥石表面の溶着物を除去する目的でそれぞれ行います。

ツルーイングとドレッシングの意味をしっかり理解して、ドレッサーを使ってください、砥石の能力が向上します。

中橋通信vol.9-気化性防錆剤のお話

『ZERUST(ぜラスト)』ってご存知ですか

大洋液化ガス(株)(本社:東京都中央区日本橋堀留町)が輸入し、販売している【気化性防錆剤】が『ぜラスト』です。

【気化性防錆剤】とは聞きなれない言葉ですが、常温で気体となる腐食抑制剤のことで、昇華したガスが大気中の水分に溶け込むことで錆の電気化学反応を抑制します。一般的に錆のメカニズムは、金属のイオン化傾向によるアノード及びカソードの両反応によって金属は腐食することで説明でき、『ぜラスト』の腐食抑制システムは、このアノード、カソードの両反応を同時に抑制して防錆します。

ぜラスト』の防錆対策製品には、各種タイプがありますが、代表的なぜラストフィルムはシート状から平袋タイプなどがあり、防錆したい物を包み込んだり、袋に入れたりすればその中が防錆雰囲気となり、それを開封するまで防錆効果が持続します。もちろん、防錆剤を塗る必要もありません

加工した部品の出荷にあたっての梱包方法など、問い合わせいただければ、ご相談に応じられます。